レーザ発光分析装置
LMA:Laser Microprobe Analyzer

はじめに
 高出力パルスレーザを試料表面の微小部分に集光照射した際に生成される発光プラズマを分光分析することで得られたスペクトル線より、試料に含まれる元素の定性・定量分析を行う方法をレーザ発光分析という。LMAはレーザ光を励起・発光源に利用しているため、非伝導性物質でも直接分析できる特長を有する。
原理図

 

実験装置
 LMAシステムは、レーザ、試料室および2つの周辺装置から構成されている。

接続図と装置一覧

・スペクトル線測定装置
 プラズマ中に含まれる元素のスペクトル線を各波長単位に分光する部分(OMA)と特定波長のスペクトル線強度の時間変化を観測する部分に分けられる。

・プラズマモニタ装置
 CCDカメラによりプラズマの発光状態をリアルタイムに観測する。

発光プラズマ

 

実験結果

・定性分析

アルミニウムのスペクトル

・定量分析
 現在、セラミックス中の低濃度元素分析に取り組んでおり、以下の実験条件において、セラミックス中のアルミニウムの分析が可能なことが確認できている。

・雰囲気ガス アルゴン100torr
・時間分解測光法(遅延時間:0.4μsec,ゲート時間:0.4μsec)

セラミックス中の低濃度元素分析(アルミニウム)